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【ヒストリー 番外編】異なる仕事観の間で~住宅会社 広報での経験~

学生時代、建築士になることを夢見たこともあったので、ホテルを退職したタイミングでインテリアコーディネーターの勉強を始めていました。

2年かけてようやく実技まで突破したことを機に、目標としていた住宅会社に広報として就職しました。やっぱり人と関わることが好きだし、帰属意識の強い私にとって、会社の良いところを広げていく仕事は最高に合っていると思ったからです。

1年後に新入社員が入ってくるまでは、一人広報としてあらゆる仕事を請け負いました。TV取材や雑誌取材などのメディア対応、メディア売り込み、プレスリリース発信、会議の進行、店舗イベントのお手伝い、社内報制作(企画、取材、執筆まで)、毎日のblog発信など、中小企業のよろずやとして多彩な経験をさせていただきました。

心身の健康や環境配慮に積極的な会社で、そのためのユニークな取り組みをしていたり、毎年売り上げの1%(利益ではなく売り上げ、赤字であっても!)を環境保全活動に寄付していたり。どの企業も分かっちゃいるけどなかなかやらない「三方由し」を体現しており、今振り返ってもものすごく良い会社だと思います。

人やモノを大切にする、サスティナブルを重んじる。そんな価値観が同じ同僚や上司に恵まれ、のびのびと自分らしくはたらくことができました。

法人格が合っている会社ではたらくことの重要性を、ひしひしと感じました。

オーナー社長が一代で大きくした企業だったので、(良い意味で)朝令暮改は当たり前。ぐんぐん血液循環する経営層と、職人気質ゆえ丁寧に仕事に取り組みたい現場スタッフ、異なる価値観の両者の声を聴きながら、「企業とは」「経営とは」「価値観とは」「帰属意識とは」を深く考えさせられました。

ここで発見したのは、経営方針や運営方法が頻繁に変わる企業においては、経営層と現場をつなぐ通訳が必要であるということです。

どちらも「お客様にご満足いただく」「会社をもっと良くする」といった同じゴールに向かって一つのボートに乗っているのに、価値観や言語が違うためにオールの漕ぎ方がバラバラになることが起こりえる。それが積もっていくと、最初は溢れるほどあった会社愛や商材への愛すら薄れていってしまい、離職に繋がることがあるのです。

本当はいい会社なのに!

本当はどっちも正解なのに!

なんて、なんてもったいないの!?

平社員の私が声を上げることなど到底できませんでしたが、両者の話を聞くたびに心の中で叫んでいました。

立場や価値観が違う相手にどう伝えるか、上層部の思いを組織の末端までいかに歪みなく届けるかー。

初めて、インナーブランディングの必要性を痛感した経験でした。

このインナーブランディングが、社外へのブランディングと同じくらい、いやそれ以上に業績に影響することを、次の転職先で思い知ることになります。

(続きは私のホームページにて)

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